うちのマンションに野良猫が住んでる。~地域猫・保護猫活動に足突っ込んだ~

#うちのマンションに野良猫が住んでる でまとめてあるとおり、入籍に伴い転居してきたマンションの"共有部"でのらねこが生活していて、先日TNR活動を行い、子猫は里親探しをしています。
要するに地域猫・保護猫活動に足を突っ込んだことになります。

▲保護した子猫ズ、通称「ジャージー兄妹」。左からマボ♂、ヒキタ♀、テツ♂(いずれも仮名)

保護活動は「好きだから」とかではなく「やむにやまれず」なのだ

一般に猫好きでもなんでもない人からしたら保護猫や地域猫活動というものに抱く印象は「ものずきだな~」「猫すごい好きなんだなー」みたいな感覚だと思いますが、
たいていこの猫の保護活動をやっている人というのは「猫が好きだから」やっているのではなく、「放っておけない、やむにやまれず」というところがスタートです。
例えば近所の河原で瀕死の猫を見かけてしまったとか、よく見かけた野良猫が子猫を産んだけど育児放棄しているとか、猫の不審死や虐待のおこった公園で人間によく慣れている猫がいるとかです。
「このままほっといていいのか?」と考えて、自分がやるしかないと覚悟を決めた人が保護活動をはじめます。
ほっとけないと思うことのベースに猫好きというのはあるかもしれませんが、猫の保護活動は猫が好きなだけで始まるわけではないようです。私も例に漏れずそれでした。

倫理や意見の違いから分かれるねこへの気持ちと糞尿との戦い

野良猫のトラブルの定番は糞尿被害です。
えさだけあげている通称『餌やりさん』は厄介で、このひとが地域にいると野良猫は際限なく増え、糞尿の世話はしないので地域に糞尿が猫の頭数分ふえていくことになります。うちのマンションも、このパターンでした。
べつに糞尿被害は猫が悪いわけではありません。
うんちとおしっこが出るのは生き物として当然で、私達人間もうんちとおしっこをするわけですから、そのこと自体が悪ではないし、嫌がらせのために猫が家の前や庭先で糞尿をしているわけではないのです。
が、糞尿被害によってそこに住む人々の人間関係がこじれていってしまいます。
「最終的に介護とは糞尿との戦いである」とは祖父を看取った父のことばですが、そもそもヒトに限らず生き物を世話することはすなわち糞尿との戦いだと思っています。
話がそれますが、主人と家族になる決断をしたとき、先の未来でこの人の糞尿とゲロの始末ができるだろうかと考えたことがあります。
そして現在飼い猫であるベルの糞尿とゲロを始末しているのはわたしです。
猫に限らずいのちの面倒を見るということはつまり、糞尿とゲロの始末をするということなのかもしれません。
えさだけあげているのは「面倒を見ている」とは言わないということです。

猫が増える速度はかなり早い

ねこは一回の交尾でたいてい妊娠します。
百発百中とまではいかないのかもしれませんがそれに近い。
一般には春が発情期といわれていますが、子育て中ではない、えさが十分にあるなどの条件が揃えば概ねいつでも交尾、出産することが可能です。
ねこの妊娠期間は約2ヶ月、一回の出産で平均5頭出産し、その子猫も生後6ヶ月前後で繁殖可能になります。
一応、環境省の試算では1匹のメス猫が3年後には最大2000頭以上に増えるとしています。それは机上の最大値としても、メスの猫が年に一度出産するとしてそのうち半数の確率でメス猫が生まれてくるので、2.5(メスの数)の年数分自乗だと、3年後に15匹、5年後だと97匹になる計算です。年利250%
銀行の預貯金もこれくらいの年利で増えてくれるといいんですけど……。
尚、忘れてはいけませんが頭数分うんちとおしっこも増えます。

近所の猫トラブルが虐待の始まりだったりする

通称「酒鬼薔薇事件」と呼ばれる未成年の殺人事件では、殺人の前の兆候として猫や犬に対し虐待したり、死体をバラバラにしたり、ということがありました。
それはそもそも犯人のサイコキラーな思想が犬猫に向った例ですが、たとえば5ちゃん(旧2ちゃん)の生き物苦手板で有名で、猫への動物虐待で逮捕された大矢誠は、虐待のきっかけは糞尿被害であった、というような供述をしています。
たびたび猫による生活被害を被ったときに、猫への仕返しや予防のつもりで、そういった虐待に出る人も中にはいるということです。
ひとからの虐待以外にも、交通事故、カラス、食中毒、寄生虫、飢えなど、外環境の生活リスクは大きいのが実情です。当然屋外であれば夏は暑く冬は寒いため、風邪をひいたり、病気になる確率も上がります。
室内飼いの猫の平均寿命が16歳なのに対し、野良猫は平均2歳と言われているのはそういうことです。

成猫になってから家猫にするのはすごく大変

これは私が地域猫の活動に足をつっこんでから知ったことですが、人間と暮らす生活にすぐなれていけるのは大体子猫の時までだそうです。
そこまでにいろいろなニンゲンとのふれあい、ヒトからもらう愛情を知らないと、里親に出せるくらい人に慣れるのには非常に長い時間がかかります。
人と末永く暮らしていくにはやはり人に慣れていないといけません。
保護できる頭数が限られる中で効率的に猫の保護を進めるには、成猫はR(リターン)、子猫は里親へ、が原則です。
偉そうに書いておいて知らなかったんですけどね…。

子猫の場合も根気強い世話が必要

子猫か成猫かにかかわらず、大きな生活状況の変化、とくに外で暮らしていた野良猫が家に入ってきたときは、たいてい夜鳴きに悩まされます。
これも保護して色々検索してから知りました。
子猫保護当初も夜ずっと鳴いていて寝不足でとってもしんどかったです。
睡眠時間が少ないと人はロクなことを考えないので、一緒に住んだばかりの主人がこの生活に嫌気がさして実家に帰っちゃうんじゃないかとか、やっぱりおかあさん猫と一緒に暮らしたほうがよかったんじゃないかとか、ベルさん(元々飼っていた猫)にすごく負担を強いているんじゃないかとか、毎晩毎晩うるさくてマンションの住民に余計なことをしやがってと思われてるんじゃないかとかどう考えても睡眠不足からくる悲観的思考のオン・パレードでしたありがとうございました。※寝たら治った。
もちろん夜鳴きはいつか終わりが来るのですが。
(ちなみにジャージー兄妹はみんな同じケージに入れたら夜鳴きしなくなりました。)

野良猫を心配している人へ

いま、家の近くや職場の近くで野良猫の状態を気にしていて、どうにか助けてあげたいと考えていたら、ためらわずにぜひやるべきだと思います。
というのも、前述したとおり、野良猫は去勢避妊をしないとどんどん増えますので、早ければ早いほうがお金も体力も時間も少なくてすむからです。
そして、かならず一人でチャレンジせずに、アドバイザー的な立場の方をつくり、頼ってください。地域の保護団体でも、NPOでも、なんでもよいですが、信頼できてすぐ相談できる立場の人がいることで、物理的にも精神的にも支援を得られます。

おわりに

子猫3匹の里親さんを募集した直後、一番弱っていた女の子ヒキタが寄生虫によるものとみられる症状で危篤となり、動物病院での手当の甲斐なく息を引き取りました。ヒキタを気にかけていただいていた皆様には厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。

TOKIO松岡昌宏のようなキリッとした顔つきでボーダーコリーっぽい長男マボ、口元のほくろのような模様がキュートな次男テツは、寄生虫のお薬を飲みながら様子を見てワクチンの接種を予定しつつ、里親さんを募集しています。家族に迎えていただける方はぜひ里親募集のページからご連絡ください。

 

2019/11/11追記
2匹あわせて飼ってくれるという里親さんが見つかり、マボテツコンビは新天地での生活となりました。

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 先住猫さんと共にアマゾンの箱に入っているらしい。